対象
全管理職(部長・次長・課長) 14名
導入背景
創業以来、高い技術力で実績を積み重ねてきており、国内事業部の各拠点、海外事業部ともに専門性が高く誇りを持って仕事に取り組んでいました。一方、市場の競争が激化する中において、これまでの技術力のみならず、それぞれの組織が協働し、自社にしかできない独自の技術・新たな価値提供を創出する必要性を感じていらっしゃいました。
また、これまで管理職に対してマネジメントについての体系的な教育がされてこなかったこともあり、自己流、かつプレイヤーとして動いているところにも課題をお持ちでした。研修の対象者が40歳前後~50歳頃の方々で、今後10年の会社を担う中心人物であるものの、職人気質でありマネジメントにあまり関心が高くなかったという状況でした。本研修では、マネジメントについての基礎的な知識を学びマネジメントに関する共通言語をつくることを目的として実施しました。また、これまでよりも一段高い視点で業界や会社全体を見て、部署間のコミュニケーション・連携をとることによる相乗効果の発揮を目指した取り組みを、全管理職が一堂に集まって実施しました。
職場の問題・課題
- “会社の方針を決めるのは上層部の仕事”という受け身の姿勢
“会社としての方針・目標が明確でない”“会社全体の人材育成プランが見えない”など問題意識はありつつも、自分たちが考えて上層部に提言しよう、上司と意見交換の機会を作ろう、という意識はあまりなく、上層部の指示を待つ姿勢がありました。 - ”他事業部はわかっていない“という思い込み
物理的に場所が離れていることもあり、幹部社員同士の議論の場がこれまでほどんどありませんでした。自分の部署だけしか考えられておらず、組織としてお互い踏み込んだ議論をすることに躊躇しているところがありました。
特徴
- 全管理職が集まり議論する場を作る
それぞれ個人としての考えは持っているものの、会社として一貫性に欠けるところがありました。全員が同じ場を共有し、議論することにより、管理職同士が議論できるを関係をつくりました。 - 集まる回数を複数回設定する
それぞれが抱えている課題・悩みの共有、部署毎の将来のありたい姿、また会社の将来像について議論を重ねるごとに、お互いの考えに対して理解が深まり、会社の将来について考える意識が高まりました。 - 10年後を見据える
管理職とはいえ、会社の今後を考えるのはどこか自分たちではない、と思っているところがありました。これからの10年間、自分たちが中心となって会社の将来を考える立場であることを認識していただきました。
プログラム概要
■ ねらい
1. 日常のマネジメントの質的向上を図る
2. 幹部社員としての自身の考え方を見直す
3. 自社の将来について、幹部社員同士でともに考える
■ 実施のステップ
参加者の声
- 自分の行動・言動をふりかえり、今後の業務に活かしていくという点で有意義な時間を持つことが出来たと思います。
- これまで管理者レベルでの議論と合意形成が足りなかったですが、これを機会に議論ができる基礎が整ってきたと感じます。
- それぞれの組織間で将来に関する意見を交わす機会がなかったため、非常に新鮮でした。ただ今回の研修で終わらせず、継続していけることが大事だと思います。
- 5年後、10年後の自社がよりアップグレードするためには、今、私たちが行動しなけれならないと感じました。
研修担当者よりひと言
社員の方それぞれが、仕事に対する誇りと信念をお持ちの企業です。事前に受講者の方々とお会いした時も、プロフェッショナルとしての自負が感じられるとともに、周囲への配慮が自然とできる、とても気持ちのよい方々だと感じました。一人ひとりがプロフェッショナルであり、仕事に対する姿勢をお互いに信頼や尊重している一方、それぞれ相手のテリトリーにはあまり踏み込まない関係となっていて、結果、自身の部門外に目を向けることは少なくなっていました。
複数回にわたる研修をきっかけに、全社を見る視点を意識するようになり、職場でも部門を超えた議論が起きているようです。研修後は職場での取り組みを支援すべく、各事業所でのフォローを実施していきます。
本取り組みに関心のある方、より詳しく知りたい方は、以下のフォームよりお気軽にお問い合わせください。